ジョブズ復帰とMac OS X、映画にないドラマチックな秘話とは
「ジョブズ復帰とMac OS X、映画にないドラマチックな秘話とは」
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AppleがNeXT買収を発表した1996年12月20日のことを記した当時の記事のコピーを取っておいたので上げておきます。
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[MacWEEK/JAPAN] DECEMBER 21, 1996
AppleがNeXT買収を発表
NEXTSTEPを次世代OSの基盤に
Appleは米国時間の12月20日,NeXT Softwareの買収で同社と合意に達したことを発表した。買収金額は4億ドル。買収が完了すれば,技術開発も含めてNeXTの全製品,サービスがAppleの手に渡るとともに,Appleの創設者の1人であり,現在NeXTの会長兼CEOを務めるSteveJobs氏が,Appleに復帰することになる。
Appleは,NeXT開発のOSである「NEXTSTEP」を,次世代OSの基盤として採用する。来るべきMac OSの大幅改定の際に,NEXTSTEPをこれに統合し,マルチタスク/プロテクトメモリを備えた高度な次世代OSとしてデビューさせる考えだ。
具体的にどのような方法でMac OSとNEXTSTEPとの合体を図るかについては,年明け早々に開催のMACWORLD Expo/San Franciscoで,Amelio氏,Jobs氏,それにApple CTO(最高技術責任者)のEllenHancock氏から,正式な発表があるという。
Appleはまた,NeXTの買収によってインターネット/イントラネット分野でも躍進を遂げたい考え。NeXTが持つJava対応のオープン開発プラットフォームを手に入れることで,主要なJava開発プラットフォームベンダーになれる,という目論見だ。
Jobs氏のAppleでの新しい肩書きはまだ発表されていないが,AppleCEOのGilbert Amelio氏に報告する立場になるという。
Amelio氏は,「NeXT買収はAppleの新たな歴史の第一章であり,企業としての変革の大きな一歩となる」と語っている。
またJobs氏は,以下のような声明を発表している。
「この業界の大部分は,過去10年以上,Macintoshによって生きながらえてきた。Macの革新的なインタフェースをゆっくりと模倣することによってだ。いま,新たな革新を遂げる時がやってきた。そして,この革新を開始するのに,Apple以上に適した会社があるだろうか?
まずApple IIで,次にMacintoshで,そしてLaserWriterで—この業界を率いてきたのは誰なのか?
今回の合併によって,NeXTの高度なソフトウェアがAppleの大量に世に出たハードウェアプラットフォーム,ならびにマーケティング力と結合し,新たなブレークスルーを生むことになる。既存のプラットフォームからの飛躍を遂げ,そしてAppleとその模倣者たちを,次の10年間およびその先へと導く原動力となる。私はいまだAppleに深い感情を抱いている。Appleの未来を設計する役割につけることは大きな喜びだ」
なお,買収後の組織体制として,現在発表されている内容は以下の通り。
NeXTエンジニアリング担当副社長のAvie Tevanian氏は,Apple R&D担当上級副社長のEllen Hancock氏の下,Appleの次世代OS開発責任者に就任する。NeXTワールドワイドセールス&サービス担当副社長のMitch Mandich氏は,Apple COOのMarco Landi氏に報告する立場となる。NeXT CFO(財務最高責任者)のDominique Trempont氏は,Appleの経営チームに参加する。
February 11, 2016 at 04:16AM